BLOG009: ココナッツオイルの真実

BLOG009: ココナッツオイルの真実 820 312 オーガスト

早くもココナッツオイルの良し悪しを巡る論争が、専門家たちの間で巻き起こっています。

ココナッツオイルがスーパーフードとして登場したのは、今から約2、3年前のこと。
健康や減量に効果があるとされ一気に話題となりました。
でも、こうして人気者になる前は「飽和脂肪酸の含有量の高いココナッツオイルは避けるべきだ!」と悪者扱いされてきた過去もあるのです。※ココナッツオイルの80%〜90%は飽和脂肪酸。飽和脂肪酸の含有量は、食材の中でナンバーワンを誇ります。

スーパーフードの人気者として知られるようになったココナッツオイルですが、今再び「やはり体に悪い!」と専門家の間で悪者扱いをされようとしています。
ましてや「体に毒である!」と言う専門家までいるほどです。

しかし、これらの言い分はすべて科学的根拠に乏しいものばかり。
ココナッツオイルがLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の数値をあげるという研究結果に基づいてのことなのですが、残念なことに、この研究結果にはどの種類のココナッツオイルが使われたかの明確な証拠がありません。
添加物が加えられた精製されたココナッツオイルなのか、それとも無添加で低温圧縮製法で作られたバージンまたはエクストラバージンココナッツオイルを使ったのかで、結果はもちろん変わってきます。
(※ココナッツオイルの場合、バージンとエクストラバージンの区別はなく、無添加で低温圧縮製法で作られたココナッツオイルであることを示します)

ということは、サンプルに使用されたココナッツオイルが、精製されたものである可能性は十分に考えられます。もしそうなら、研究結果を「精製され水素添加されたココナッツオイルは体に悪い!」と正すべきではありませんか?
逆に、無精製・無添加のエクストラバージンココナッツオイルが体に悪かったとしたら、なぜ伝統的にココナッツが食べられてきた国(フィリピンやスリランカなど)では、心臓病になる確率が極めて低いのでしょうか?

食材の歴史(食材が人に食べられてきた歴史)は必ずしも正しいとは限りませんが、実験もいつも正しいとは言えません。
特に動物実験ならなおさらです。
確かに、ネズミと人間は生き物として似ている部分はあるかもしれませんが、所詮、ネズミはネズミ。
僕ら人間とはまったく別の生き物なのですから。

僕は、エクストラバージン(バージン)ココナッツオイルを毎日の食事で摂取することをオススメします。
その証拠に、ココナッツオイルに関する本も2冊(日本語のみ)出版しています。

Dr. August HP
https://www.draugust.com/books/

ココナッツオイルを勧める理由は、ここでは皆さんにすべて伝えきれません!(汗)
大きな理由の一つとして挙げられるのが、MCTオイルの効果です。
MCTオイルは、人間の体内でより早くエネルギーとして消費される脂肪酸です。
そのため、糖質制限をしている人のエネルギー源として体づくりや健康維持への効果を発揮します。

ココナッツオイルをオススメする理由としてさらに重要と言えるのが、ラウリン酸の存在です。
ラウリン酸のためだけに、エクストラバージン(バージン)ココナッツオイルを摂ると言っても過言ではないくらい重要な栄養素なので覚えておきましょう。

ラウリン酸は、体内に入るとモノラウリンに変換され、免疫力をアップしてくれる心強い栄養素です。
バクテリアや細菌、ウイルスへの感染予防や治療に効果があることが研究で証明されています。

また、ラウリン酸は母乳にも含まれている自然な栄養素です。
まさに、生まれたばかりで免疫力の弱い赤ちゃんに、母親から最初に与えられる免疫力そのもの。

免疫力をアップしたいあなたは、スプーン1〜3さじのココナッツオイルを毎日摂るのがオススメです。1さじずつ分けて飲むのがいいでしょう。
生で食べても、冷やして食べても、加熱してもOK。ただ、高温で長時間の調理は避けてください(176度以下の調理が望ましい)。
買うのならエクストラバージンまたはバージンのものを選びましょう。「オーガニック」と表記してあるものは必ずしも無精製とは限らないので注意が必要です。

◆ココナッツオイルのトリビア
ココナッツの原産地やココナッツオイルの起源については、植物学者や自然科学者にもまだ断定できていません。最も古い歴史として分かっているのは、6世紀のスリランカでココナッツオイルが作られ使用されていたということ。実はこの記録、スリランカ人によって残されたものではなく、ギリシャ人の聡明な研究者、コスマス・インディコプレウステースコマスによって書かれています。彼の数々の研究は、エジプトのアレクサンドリアの古代図書館に保存されていました。それだけ優秀な研究者により、ココナッツオイルの歴史が残されていること。非常に興味深いですね。